妊娠初期のつわりは本当に過酷でした。
お腹が空いても、
食べても気持ち悪い。
なぜか日本の「超熟」パン(アメリカでも購入できました)の、
あの匂いが薄くて食感が良いものだけが唯一受け付け、
毎日のように超熟や薄味のおうどんを食べて
ソファで横になっていました。
日本にいた頃は学生時代に少し婦人科にかかった程度で、
本格的な産婦人科通いはアメリカが初めてでした。
私の場合は
「妊娠糖尿病」と
「妊娠高血圧症候群」を併発してしまったため、
結果的にアメリカの医療の凄さを
身をもって体験することになりました。
高齢出産のリスクもあり、
病状が深刻化してきたところで、
より専門的なハイリスク妊婦を専門とする
MFM(Maternal-Fetal Medicine/胎児母体医学)のチームに通うことになりました。
このMFMのドクターたちが、
まさに「格が違う」という圧倒的なプロフェッショナルでした。
判断が早いだけでなく、
こちらの話をじっくり聞いてくれる共感性の高さもあり、
人間としての器の大きさに感動しました。
彼らはここぞという時にしか直接会えない特別な存在で、
基本は普段の産婦人科医を通して指示が出されます。
ある時、
私の血圧を見た産婦人科の先生が
「入院させるべきか、
家で様子を見るべきか正直分からない。
MFMに確認するから5分待って」
と言ったことがありました。
確認前は
「家に帰っても大丈夫だと思うけどね」
なんて言っていた先生が、
MFMからの返答が来た瞬間、
「今すぐ入院です!」
とガラリと方針を変えたんです。
その権限の強さと、
多くの専門家が連携して
私を多角的に診てくれているという安心感は、
本当に心強いものでした。