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CASE5−6 これが緊急帝王切開?

痛いのと悔しいという感情でぐちゃぐちゃのまま、

 

手術台の上に上りました。

 

「麻酔はどうなるんですか?」と聞いたら、

 

「分からない。」と言われたんです。

 

子どもが生まれる瞬間をずっと見たいと思っていたのに、

 

下半身麻酔になるのか全身麻酔になるのかも分かりませんでした。

 

緊急だって言われてたのに、

 

手術台に上った時に研修医の人が横にいて

 

「先生も見て〜。」

 

とのんびりしたやり取りがなされていました。

 

それが、緊急なのに緊急じゃないみたいで、

 

なんだかすごく嫌で、

 

話している内容も

 

「このお母さん、最初から病気だったの?」

 

「知らな〜い。」

 

という声が聞こえて、

 

私だって里帰りしてから初めて指摘されて、

 

説明も何もなくて分からないでいるのにと思いました。

 

  

そして、何かをカポッとされたのです。

 

それが今から思えば全身麻酔でした。

 

気がついたら、

 

「起きれます?」って言われたんです。

 

でも、お腹を切っているからすぐに起きれるわけでもなく、

 

「こっちの台に移動して欲しいのよね。」

 

と若い看護師さんたちが3人位で話していて、

 

「無理です。」とお伝えすると、

 

「ですよね。」って言われたこともすごく覚えています。

 

状況がわからないまま、

 

痛い思いをして、

 

どこかに連れていかれました。