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CASE42−3 怒り狂う

赤ちゃんの予定日は11月の中旬でした。

 

アメリカでは

 

11月にサンクスギビングという大きなイベントがあるのと、

 

12月には夫が前々から決まっていた出張が予定されていて、

 

産後すぐに夫が居ない状況で

 

赤ちゃんと過ごさなければいけなかったので、

 

予定誘発分娩を希望しました。

 

ただ、

 

アメリカは出産が多いのか、

 

早くても39週以降しか誘発分娩の日取りが取れず、

 

混み合っているため、

 

私の場合は最短でも予定日の当日にしか予定が組めませんでした。

 

夫には予定日のその日から2週間

 

休暇を取ってもらい、

 

私達の準備はバッチリでした。

 

そして、

 

予定日の前日、

 

病院から誘発入院の確認の電話が来るはずだったのに

 

電話が来なかったのです。

 

不安に思いました。

 

夫に病院に電話してもらうと、

 

「出産が立て込んでいて、

 

病室が空いていないから、

 

誘発分娩はできない。」

 

と言われたのです。

 

 

それならそうと電話をして欲しいし、

 

こっちにも家庭の都合があって誘発をお願いをしていたので、

 

予定通りにいかないことに、

 

イライラしてきました。

 

予定日当日、

 

再度、

 

夫に病院に電話してもらいました。

 

すると全く同じ返答で、

 

また入院できなかったのです。

 

もう私は怒り狂いました。

 

「病院のスタッフ全員嫌い!!」

 

「私にはここしか産む所が無いのに!!」

 

と思いつく限りの酷い言葉を吐きながら

 

家で病院に対して怒っていました。

 

夫もその様子を見て、

 

「産後すぐに僕が出張でいなくなってしまうから、

 

予定通りに出産できないことで、

 

妻の精神が不安定になっている。」

 

と言ってくれました。

 

そして、

 

その入院予定の日から2日後のお昼に

 

ようやく入院できるという電話がかかってきたのです。

 

「今から1時間以内に入院してね。」

 

と言われました。

 

その電話を受けて、

 

ようやく私の心が穏やかになりました。

 

「入院できる。

 

出産できる。

 

これでなんとか出張前までに、

 

出産が無事に終われる。」

 

そんな気持ちだったと思います。