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CASE24−6 先の見えない戦い

予想だにしていない分娩方法がやってきたので、

 

受け入れられませんでした。

 

すると先生が

 

「あと30分したら、

 

私の信頼するクルーたちが帰ってしまうから、

 

急いで決めてください。」

 

と言われて、

 

「じゃあ、

 

5分だけください。」

 

と言って、

 

泣きながら夫に

 

「どうしたら良いかなぁ?

 

でも、

 

もうこれ以上、

 

先の見えない戦いに挑んでいく自信が無い、

 

体力も無い、

 

ご飯も食べたい、

 

うぇ〜ん。」

 

と伝えると、

 

夫が

 

「じゃあ、もう怖いかもしれないけれど、

 

絶対に大丈夫だから、

 

帝王切開受けてみようか?

 

君の好きにして良いよ。」

 

と半ば私が言わせたような形で言ってくれ、

 

「う〜ん、どうしよう。

 

でも、もう無理。

 

じゃあ、切ります。」

 

という決断をしてから15分後には産まれました。

 

 

帝王切開が当たり前の国なので、

 

もうすぐにでも帝王切開できる用意がされていたんだと思います。

 

後々で聞いた話、

 

私の主治医の先生はすぐに

 

「切りましょう。」

 

という切りたがる先生だったようです。

 

「あぁ、なるほどな。」

 

と合点がいきました。

 

日本人が自然分娩で産みたいという風に考えているメリットが分からない、

 

気持ちが分からないんだろうなと思いました。

 

でも、

 

私はその時一瞬震えたし、

 

怖かったけれど、

 

お腹を切って無事に産まれてきた時に産声を聞いて、

 

「はぁ〜、良かった。」

 

と無事に産まれてくれればそれで良いよねという気持ちがあったので、

 

手段は二の次だったかなとようやく気持ちの整理がついたように思います。