· 

CASE15−10 私の体は実験台じゃない!!

手術室の中は一人目の時と違いました。

 

陣痛が無い中で、

 

自ら手術台に上り、

 

「ここに横になってください。」

 

「もう少しこちらに来てください。」

 

など、

 

落ち着いているからこそ、

 

いろんなことを鮮明に覚えています。

 

手術なんだという感じがとても強く感じられました。

 

だからか、

 

赤ちゃんが出てくるまでも長く感じたし、

 

手術自体もすごく長く感じました。

 

手術は研修医あがりの人が担当で、

 

とても緊張されていたようで、

 

「落ち着け。」

 

「深呼吸しろ。」

 

というような声が聞こえてきて、

 

「えー!

 

私じゃないよね?

 

私が深呼吸して落ち着くんじゃないよね?」

 

と不安になりした。

 

「わかりました。」

 

という声も聞こえるのですが、

 

震えているようにも感じました。

 

命を任せているこちらは本当に怖かったです。

 

「早く終わって〜。

 

私の体、

 

実験台にされてるんじゃないかな?」

 

とも思いました。

 

大学病院だからある程度は仕方ないとは思っていますが、、、。

 

 

助産師さんからは手術中に

 

「肩の力がすごく入ってるよ。

 

深呼吸して、

 

肩の力を抜いてくださいね。

 

今、

 

緊張してるから力入っちゃってるんだろうけど、

 

これ産後にすごく痛くなるからね。

 

抱っこできなくなっちゃうよ。」

 

って言ってくれて、

 

その方は私が入院している時に、

 

よく担当になってくださった方で知っている人だったので、

 

とても安心してお任せすることができました。

 

手術中もその人と

 

「上のお子さん何歳ですか?」

 

「もうすぐ出てきますよ。」

 

と他愛もない話をして、

 

すごく楽しかったし、

 

話しかけてくれたことが嬉しかったです。

 

今回は、

 

私が緊張していたからかも知れないんですけど、

 

麻酔が途中で切れたんです。

 

途中から

 

「痛いです!」

 

と麻酔科医の先生に伝えました。

 

麻酔科医の先生は一人目の時の先生と同じでした。

 

麻酔科医の先生には

 

「え?痛いの?ちょっと待って。」

 

と言われ、

 

モルヒネを入れてくれたようでした。

 

でも、

 

そこからうつらうつらしてきちゃって、

 

それこそ感動とかできず、

 

泣き声は聞こえたので、

 

「あ、産まれましたか、、、。」

 

というような感じでした。

 

本当に一人目の時と全然違いました。